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デトロイト市内オーナー様向け固定資産税課税評価方法について

2008年12月10日昨日、無事、デトロイト/シェラキューズ出張から帰国してきました。

日本は大変暖かく、びっくりしました。

MichikoDetroitDecember2008.jpg
郊外のホテルはみんな高級!

下、デトロイト投資家様に、固定資産税評価と行政決定に対するappeal【不服申し立て】について、ご案内しました。

**********下から*********


投資家様


昨日デトロイト出張から帰国しました。

固定資産税額の不服申し立て【appeal】については、以下の場合に、これを争う利益があります。お手元のTax Billをご確認ください【夏の分は、メール済み。この12月の分は、明日郵送予定】。

1)Current Taxable Valueが、SEVよりずっと低い場合であって、
2)SEVが、市場価格より高い場合


*********ここからが理由【関係なく、面倒でしたらスルーしてください】:


デトロイトの課税額は、Current Taxable Valueの1,000分の1を該当エリアのMills【やはり通知を参照のこと。課税は二部制。夏課税の場合、通常、70や85といった額、冬課税の場合、8といった額】で掛けた額です。

本来、Taxable Valueは、State Equalized Valueと同額で出発します。State Equalized Valueは、市場価格の半額と決まっております。

ところが、途中から、評価方法が複雑になり、1994年に、Proposal Aという立法がなされました。その結果、税額自体は、Taxable Valueで決定するところ、Taxable Valueは、毎年、Consumer Price Index【インフレ率】か5%のどちらか低いほうまでしか上昇させることができなくなりました。

それに対し、SEVは、「そのときの市場価格」を、役所が随時、別途、評価するため、両者に齟齬が出るようになるわけです。

そんな状態の中、名義が変わらない場合は、市場価格または、その半額がいくらあがっても、長期物件保持者は、Taxable Valueの上昇率に上限があるという利益をエンジョイし続けます。

しかし、次の名義書換があったときは、役所のほうで、物件の課税額を変える権利をうるため、できるだけ、Taxable ValueをSEVの値まで引き上げようとするわけです。

以上の背景が前提となり、

SEVが市場価格【私たちの主張では、購入価格を使う】の半額より高く評価されてしまっている物件のオーナー様については、購入後、物件の固定資産税評価のベースであるtaxable valueが、SEVまで引き上げられる危険性が高い

ため、「SEVはそんなに高くない。事実、自分はこんなに低い額で買った。回りも、ぼろぼろだ!」ということを、主張する必要があるわけです。

他方、もし、Taxable Valueが、SEV並に引き上げられると、

購入時の物件の課税額が低かったから関係ないや

と思われていた方が、びっくりする可能性が出るわけです。

ここで、目標は、SEVを購入価格の半額まで引き下げることなわけです。

本来、銀行ローンを取得するための査定であれば、私たちの物件は大体、購入価格の二倍くらいを「時価」「評価額」「担保価値」と見ておかしくありません。

私自身が、2007年に買った家は、同年、6万ドルと評価されました。皆様にも、「大体近隣は、ちゃんとした家は、倍くらいの値段で売れているものもあります」ということを、購入時に申し上げていると思います。

こういうときの査定【物件鑑定】は、「銀行ローンがついた一般取引」を比較材料にしているわけですが、手のひらを返し、市役所との関係では、「近隣の競売案件は、こんなに安く買い叩かれています!こんな値段で、イマドキ客がつくわけありません!」と主張するわけです。

以上、ご理解いただけましたら幸いです。

***************不服申し立ての手順

第一段階 市役所相手
ほぼ、拒否されるそうです

第二段階 郡相手
上位不服申し立て。8割は、ここでこちらに有利に決着がつきそうです

第三段階 州相手
行政への不服申し立ても三審制となっており、2)で十分な譲歩が得られない場合、手数料が、100ドルかかるそうです。

極端な例で、taxable valueが、5,388ドル、SEVが、33,504ドルというお客様がおいでです。確かに、一般に流通する査定方法では、この物件の物件価格は、ゆうに6万ドルを超えるでしょう。この方の物件の2008年度納税額は、

5,388÷1,000xtax base【mills】

に基づいて大変低額ですが、放置すると、次回の課税額が、

33,504÷1,000×tax base【mills】

となってしまう可能性が大なわけです。この方の場合は、郡で十分な譲歩が得られなければ、州レベルまで断然戦うべきだということでした。物件購入価格は、3万ドルでしたので、SEVの目標は、1万5,000ドルです。

他方、郡レベルで十分な譲歩が得られれば、さらに100ドルかけて州レベルに行くことにそこまで利益がない場合もありえます。

担当者は、今回、「1月段階の新規Taxable Valueが出たときに、それが、SEVまで上がっていない物件があったら、その段階で、料金は請求せず、ケースを先送りにします」と大変良心的な対応を見せてくれています。デトロイト市は、混乱や見落としが多いので、年末決済の方など特に、taxable valueのSEVへの調整を来年以降に先送りする行動がありうる可能性はありそうです【名義書換から何年間、taxable valueを変えられるのかは、即答できなかったので、調べてみるということでした】。

以上、ご報告です。


**********


市のサイトとしては、こんなところがあります。

相当事前準備をした上で、今度担当してくれる方に、詳しくヒアリングをする羽目となりました。この程度を解明するにも、ち、ちょっと、いや、相当、疲れるのが、わがデトロイト投資です、、、。

現地の取引先も、何年かオーナーをやっていますが、「知らなかったゼ」と喜んでいました。

よ、、よ、、よかったです、、、ヨロッ、、、

中山からのお願いです。
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