HOME > 顧客様向け告知 > 

デトロイトって、こんなところ 水道局編

デトロイトは、ろくなところではありません。いや、アメリカ不動産投資は、多少のことに動じるようでは、できません。

まずは、ここを抑えてから出発しないと、「ギョッ」とされるかもしれません。

今日は、水道編。

デトロイトでは、役所一般は、私たちの敵、悪いやつです【差し障るようでしたらスミマセン】。

水道局も、例外ではありません。

どう、NGなのかというと、こんな風に、、、


■水道代が高い。
■メーター実測は、たまに気が向いたときしかこない
■いつもの水道代は、相当多めに予測で請求がたつ【water billにESTとあるとき】
■恒常的に、大目に払わされ、たまに、「credit(バック)」がつく
■そのクレジットをしばらく使っている間は、支払いをしなくていい


が、出発点です。もういやになりましたか?まだまだ、始まったばかりです。


さて、この状態に、物件の決済が入るのですね。

売主が、上の状態の途中のサイクルのときに、名義書換が入るとします。

放置物件が多いデトロイトでは、数年前に、水道代不払い問題が政治問題化したそうです。去年からだったか、現在は、ほうっておくと、水道代は、すぐ、固定資産税に繰り入れられるようになっています。

デトロイト市のウエブサイトに多少説明があります。でも、2007年次の話のような感じですが、、、

顧客様は、お手元のTax Billに、Del Water/Sewer という表記があったら、これが、「前のオーナーの水道代支払い不足分の固定資産税への繰り入れ」です。

Del は、delinquent の略で、滞納中という意味。

事情としてはいろいろありえます。

当方売主は、最短、1-2ヶ月で物件を購入、フィックスアップして転売するわけですが、その間、前のオーナーの滞納水道代分が残っている可能性大(逆に、前のオーナーのクレジットが残っている場合もありえますが、クレジットがあるだけの場合は問題にならないので取り上げないこととしましょう)。

売主側も、決済前に、水道局に行きますが、問題なのは、「売主側が水道局に確認に行くまでの間に、前の持ち主の滞納分がすでに次期の固定資産税に繰り入れられてしまっていて、水道局には残っていない場合。」

こうなると、まだ、この滞納分は、固定資産税のTax Billには表記されません。表記がされるのは、次のオーナーの手に渡ってからということが、確率は高くはないにせよ、生じるわけです。

タイトルカンパニーで、この「水道代→次回固定資産税への組み入れ」という流れを掌握できている場合は、売主側からのクレジットとして、買主側に、water/sewer creditが、決済時に、支払われます。今回、そういう案件もあり、投資家様には、『「滞納を支払え」とありますが、前に決済時に前払いしてもらっている分です』、とご説明しました。

それに対し、一件、調査しなければいけない決済が、出てきました。

決済をした時期自体は、10月なのですが、この12月にTax Billをとってきたところ、Del Water/Sewerの額は、400ドル以上とそれなりの額。

クロージングドックにも、なんら、クレジットはありません。

昨日、タイトルカンパニーとのやり取りをしてみると、

「決済時に確認したところ、水道局に、480ドルのクレジットが残っていたから、それと相殺することで、買主には損はないと思ったので気にしなかった、それが、当社のデフォルトの決済のやり方です。」

ということでした。

デトロイトの水道代は、大体、「家につく」ものなので、買った家に、水道局のクレジットがあれば、最初の数ヶ月は、原則、そのクレジットを使っていられることになります。

しかし、それは、実住案件の場合。

投資家の場合は、水道代は、原則、賃借人負担で賃貸をするもくろみなので、「水道局に5万の付けがあるからとっておいて、税金滞納分を押し付けるかわりに、そっちを、受け取っておいてよ」といわれても、困ってしまいます。

ここまでの背景は、決済書類だけでは、申し訳ないながら、私にも、まったくわかりません。

売主側に、この分を、負担をしてもらい、ただし、売主が、水道局で、480ドルのクレジットを引き出すという解決ができれば、理想なのですが、細かい状況を確認しあうことを約束しあったところで、今日は、電話を切りました。

こういうことは、決済に当たっては、いろいろ、ありえます。地域に特殊な場合もあるだろうし、たとえば銀行のローンを取る時の各種手数料の不透明性とかは、よく、全国的に問題になります。

私自身は、デトロイトでは、同じチームと件数を多く手がけているので、お客様の手前、こういう問題が出ると、問題解決のために、アクションを起こし、同様の問題がおきないように、打ち合わせをするようにしていますが、自分だけのことだったら、気がつきもしないでしょう。

一般論的な話をすると、タイトルカンパニーが、こういった、一見、わかりにくいところを、細かく説明してくれるというようなことは、クロージングの場では、期待することは、できません。レアルターさんも、担当外。

結局、こういうレベルの問題にかける手間は、time is moneyですので、金額によっては、エントリーレベルの副業的な投資家様や別荘オーナー様は、無理に、こういうことをchase【追い掛け回す】せず、おおらかに構えていていいのではないかと、正直、思います。

本業に忙殺されている方は、たとえば、一軒だけ別荘を持っている場合、数百ドル単位の問題を解決するのに、自分の投入時間が長くなり、また、その間、現地とのやり取りで、フラストレーションがつもる、というのでは、ばからしいと割り切るのも、ひとつの解決です。

上の例のような事情がある場合を例にとると、定型的な取引関係がない、一般仲介案件で、こういうことが起こったとしても、この期に及んで、売主に、支払いを請求することは、ほぼ不可能となっていることでしょう。となれば、「どうしてこういうことになったのか?」に時間を使っても、骨折り損に終わります。


下は、デトロイト市のTax Billの例。水道代滞納分繰り入れが、289.22ドルとなっています。
デトロイト市のTax Billの例

中山からのお願いです。
記事がお役に立ったら、下の3つのボタンをクリックし、ブログに投票してください!
人気ブログランキング 不動産投資の収益物件 にほんブログ村  海外生活ブログ アメリカ情報へ
ご協力お願いします。

≪ 一つ前のページに戻る ≫

郵送はヌルかった…タイトルカンパニー編その1
次↑HOME↓ 前
デトロイト市内オーナー様向け固定資産税課税評価方法について


このページの▲TOPへ戻る