2012年の米国不動産市場とは?
2012年5月24日発行メルマガを以下に掲載します。私はメルマガは
■マグマグ
■オウンメルマガ
2つ発行しています。両方それぞれ、月1回くらいの配信ペースです。前者は、過去のメルマガを公開しています。自分のメルマガは、過去の配信歴は公開していないため、多少自由に話しをしています。
今日公開のメルマガでは、今の市場の状況について、ご説明をしました。
■買い時
■玄人市場
と私が考える、その意味は?
こんにちは。
対米不動産投資家中山道子です。
現在の米国不動産市場は、
■お買い得市場
■上級者市場
という位置づけができます。例えば、現在、多くの市場で、
市場に出ている物件は、銀行がらみ。
「ショートセール」
か、
「BANK REO」
案件です。
*ショートセール*とは、
任意売却案件。
具体的に言うと、融資を受けた売り手が、まだ、
銀行が抵当権を行使する前の段階で、「銀行と
相談をしながら、物件を共同掲載している」状態。
*BANK REO*とは、
銀行が抵当権を行使し、
名義が、銀行に移った後の段階。
違いは、いくつかありますが、例えば、前者は、
売主が銀行と協力している段階なので、
物件の状態はまあよいのですが、それに対して、後者は、
人が放置した状態なため、物件の状態は劣ります。
これを反映して、ショートセール案件のほうが、
物件価格は、高め。例えば、普通の修理不要のオーナー
チェンジ案件の取引価格が、100とすると、ショート
セール案件は、その7割程度の価格、銀行REOが、
5割引きで放出される、といった感じです。
両方とも、現状有姿、つまり、要修理状態(英語で、as is
といいます)で放出されますので、購入時に、修理に
どれくらいのコストがかかるかも、確定しなければいけません。
@@修理について書いた最近の記事をご参照@@
http://usa-rei.com/archives/repairs.html
こうした物件を市場から買い付ける場合、買い手は、それなりの
手間を覚悟しなければなりません。
具体的には、ショートセール案件の場合、掲載価格は、融資銀行の
最終了承(bank approval)を経ていません。
なので、一例として、5万ドルという価格で、掲載されている
物件に対し、5万ドルの買い付け証明を出しても、銀行がNGを
出してくる可能性もあるのです。この段階で、銀行が、きちんと、
「6万ドルならOKだけどね」といってくることもありますし、
市場や状況によっては、”ストライクゾーン”でなければ、
返事もよこさない場合もありえます。
さらに言えば、契約が成立しても、実際に決済ができるかも、
はっきりわかりません。
例えば、この前、私たちが経験したのは、あるショートセール案件
の合意が、売主側の事情で流れてしまったという例。売主が、
資産隠しをしていたことが、売主の融資銀行のばれてしまった
ようなのです。
つまり、ショートセールは、売主に、ローン返済できないという
現実の経済状態があることが前提。単に、物件価格が下落
しているというだけでは、銀行は、債権放棄には合意しません。
また、債権のうちのどれだけの部分を放棄するかも、残余資産の
有無によって、異なるわけです。それが、今回の売主は、なんと、
この大切な交渉の場面で、資産隠しをしていたのが、債権者である
銀行にばれてしまったというのです。
そのため、銀行は、売主の債務減免合意を取り消した
というわけです。売主側のこういう行動は、bad faith、
つまり、契約当事者として、不適切な行動、非誠実な行動
であるということになります。
買い手側の私たちには、まったく関係ない事情ですが、
結果としてとばっちりを食らう結果となりました。
すごく条件がよかった案件でしたが、結局、再度、
もっと高い価格で、MLS(米国の掲載情報ネットワーク)
に掲載されなおす結果に終わりました、、、涙
以上のような状況の中で、投資に着手するのは、
投資家経験が皆無の方には、なかなか難しいところです。
例えば、物件の掲載価格が、Xドルなのに、その金額で、
オファーを出してもダメ出しされるとしたら、「なんで??」
と普通は思うわけです。
こういう時、私がいつも思うのは、株式でも、不動産でも、
「一番おいしいところだけをつかんでいく」ことは、
なかなか難しいということ。いつもプレイをしていないと、
どういう状況で決断を下すべきかという素地自体が、
形成されにくいのです。
今の市場で、不動産屋さんが、「これは買いですよ。
入札価格は、ここら辺にしましょうね」といっても、本当に
”買い”なのか、営業で言われているのか、さらには、価格が、
不動産屋さんの言うとおりでいいのかは、非経験者には、
わからないので、「一番いいときだけ」というエントリー方法は、
実際には、なかなか、難しいのですね。
業者さん自身、こうした銀行がらみの案件に詳しい方と
それほど経験がない方に分かれることも事実だと思います。
@@不動産屋さんの見分け方について/2008年の記事から@@
http://usa-rei.com/archives/post_396.html
http://usa-rei.com/archives/post_397.html
以上のような状況を前提にすると、まずは、できるだけ
多くの情報に接触していって、勘を養っていく以外は、
ありません。
英語ができる方には、オンラインで得られる情報というのは、
相当な量のものが提供されるようになっています。
トランスペアレンシーは、米国市場の一番の魅力で、
やる気がある方には、情報収集の機会は、無限といって
いいでしょう。
しかし、無為なネットサーフィングでは、無駄な情報や
有害な情報も無差別に受け入れることになり、
本業がある方にとっては、時間の無駄のほうが、
問題になります。
こうした背景を前提に、私は、2007年から、ネットで
米国投資情報をサーチするためのセミナーを開催して
ご高評を得ています。
次回は、7月1日日曜日の午後で、6月30日の入門セミナー
とあわせて、お時間があれば、イマドキ市場を私なりに、
ご解説させていただきます。
初級者様向けに行いますので、不動産自体の経験がない方も、
安心してご参加ください。ただし、ペースは少し速いかも
しれませんので、わからないところは、ご質問いただく
積極性をお持ちになり、能動的に参加していただければと
思います。
7月1日の午前のセミナーは、LLCについてで、
中・上級者向けですので、すでに日本で不動産会社を経営している方
や米国拠点のビジネスを持っている方などの受講をお勧めします。
7月1日午後PCセミナー内容の一部
■不動産情報検索サイト、ZILLOWやTRULIAとは?
さらに、その限界とは?より有効な使い倒し方とは?
■現地のエージェントさんとの効率的な連絡の取り方とは?
無料で米国携帯とSMSメールをやり取りしあう方法とは?
米国番号のファックス番号を無料で取得する方法とは?
■管理会社のオンライン口コミのサーチ方法とは?
業者さんのライセンスを自分で確認する方法とは?
セミナーお申し込みは、したのURLから。
http://usa-rei.com/archives/post_637.html
7月1日日曜日夜の懇親会も、同じページからお申し込み
できます。また、懇親会のみのご参加も可能です。
土曜日のセミナーのあとは、別の予定を作ってしまい
ましたため、あまり長くお話できませんので、ご了承
ください。
http://usa-rei.com/archives/post_637.html
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Copywright 2012 Michiko Nakayama
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