資金2,000万でリタイヤするためにできること? それは、引越しだ! その3
毎日の通学路。秋になり、空気は悪くなってきましたので、PM2.5対策マスクの着用は欠かせません。しかし、通学路の景観は、結構、気持ちいいですよ。
この川、たぶん、完全な人工の川だと思います。景観美を演出し、植樹も大いに行い、国民生活の向上のため、努力する現代中国の姿勢には、私はいつも、感心しています。問題のほうは、いろいろな報道で皆さんよくご覧になっていると思うので、私は、「湾岸部の庶民の生活は、どんどんよくなっている」という中国生活の良さのほうを、発信していきたいですね。
さて、実は、引越しは、中国では、高くない、というのが、今回、私が知った事実。しかし、手間は、かかる部分もありますね。そこで、ここで、「駐在族ではなく、個人で遊学?してきている私たちの引越し段取り」をご紹介します。
新しいマンションを借りるにあたって必要だった諸費用
※ 前のマンションは家具家電付だったので、今年の引越しにあたり、すべて自前で買いました。数年居住する前提であれば、そのほうが安いということがわかったからで、新しいマンションの敷地内で見ると、家具家電付の部屋は、毎月、家具なしに比べ、400元以上、つまり、年間5,000元以上、割高でした。
■家賃年間一括支払い 2万1,000元
■敷金 2,000元
■仲介手数料 1,750元(1ヶ月分)
■入居関係の自己修理(水周り) 505元
■冷蔵庫 800元
■テレビ 400元
■洗濯機 700元
■ソファなどDIY式簡易家具一式 1,000元
■自転車二台 2,400元
■引越しの荷物梱包や開封・お手伝いさん 650元
■引越しトラック 260元
■ネット途中解約ロスや新規契約費 1、500元位
なんと、巨大な引越しトラックが、男性2人で合計3時間の作業をしてくれて、5,000円というのですから、びっくりしました。。。お手伝いさんですら、時給30元600円なのに、、、、汗
これ以外のこまごまとしたものは、日々の生活費に計上できるアイテムです。
例えば、マンションの管理組合費は、中国では、賃借人が払います。また、暖房は、11月に、3月までの分を払い込むシステム。
なので、新しいマンション入居に当たっては、上の支払いのほか、管理費当面2か月分や暖房費4か月分を払ったりもしましたが、これは、前のマンションでもかかっていた経費で、そもそも、マンションのサイズ・ダウンにより、これまでのマンションの費用より安くなりましたので、生活費の範疇に計上することとし、ここでは、計算に入れませんでした。予算計上では、生活費は、下げていませんが、実質、生活費も、その分、ダウンします。
ただ、その反面、便利なエリアにあった前のマンションのように、今度のマンションは、夏に不在の間、誰かが又借りしてくれるかどうかは、不明。前のマンションは、夏6、7週間、又貸して、6,000元くらい、もらっていたのです。《夏は住居をエクスチェンジ! 中国で、マンションを、夏、又貸しして米国で過ごす》
さて、この転居をしなければ、11月に旧マンションの再契約で、年間家賃5万5,000元を払い込むはずでした。つまり、このことで、引越し代を含めても、11月の支出が、
5万5,000元 マイナス 3万3,000元で
合計2万2,000元
の節約になりました。また、学校に払い込んであったバス代が、3,500元、前のマンションの敷金が、5,000元、帰ってくるので、その分を引越し代の約1万元のほとんどに充当することができる計算です。
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新しいマンションは、家賃格安で、家具家電は不要とお願いしたので、大家さんは、相当値切られたと思っているらしく、室内の修理などは、自己負担を強いられています。郵便受けの鍵すら、くれません。
前のマンションのオーナーさんや仲介の方は、とにかく親切でしたが、これは、「大幅なダウンサイジング」に伴う世間の風あたりなわけで、自業自得、仕方ないことですね。今までの中国生活は、エクスパット族に比べれば、確かに地味でしたが、それでも、まだまだ、相当底上げされたものだったわけですね(笑)。
ということで、文句を言っても仕方ないので、マンション自体は、多少の自己負担、自助努力で、自己修理をさせてもらい、満足いくレベルまで仕上がりました。といっても、単なる賃借人なので、立派な設備投資はしたくありません。
入居前。中国の住居の多くは、シャワーのみ、お風呂なしで、そこまではいいんですが、なぜか、シャワーを浴びると、トイレはじめ、浴室中がびしゃびしゃになるのが標準仕様。乾燥しているので、翌日には乾きますが、それでも、床がいつも水浸しなのは、私には、落ち着かないので、、、
職人さんを必死で手配し、シャワー・ストールを作ってもらいました。タオル掛けなどもつけてもらい、浴室自主工事が、505元、日本円に直すと、1万円でした。こちらは、バブルなので、「パーツはすべて一番安いやつで」と主張する私に対し、お店の方は、顔をしかめていましたが、私は大真面目です。
賃借人による自主工事なのに、日本と違い、大家さん側の立会いなどもなく、アバウト。。。床に「水の流れを止める防水壁」を作り、シャワーカーテンを掛ける輪を上方に設置してもらい、この後、今は、シャワーカーテンがかかっています。
でも、なんといっても簡易対策。結局、これだけやっても、さらに、中国式に?いすに座ってシャワーを浴びるのがベストだということが、わかりました。
3年前に、いきなり、これを見たら、あせったかもしれませんが、今は、私も子供も、お風呂なんか、まったく入らないのが当然の生活。慣れると、お風呂掃除しなくて済むので、逆に、主婦にとっては、こっちのほうが、絶対、いいですよ。ということで、シャワーは、これで、用が足りましたので、「没問題」です!
このエリアには、外国人はほとんどおらず、expat系の友人たちの家からは、大幅に遠のきました。これまでにも、エクスパット・エリアではなかったのですが、、、、
外人にとってもおいしいパン屋さんは、まだ見つかりませんので、自分で焼くことを学ばないといけないかも、、、日本食やイタリアンなどの食材も、今後、ネットONLYになる可能性あり。これまで無農薬で信用できたチンタオの「大地の会」のお野菜宅配も、このエリアには、来てくれません!
というように、文句を言い出せば、キリがありませんが、ここはすべて、割り切るところ、今後の自助努力で何かの解決を見出していくところと、腹をくくっています。
そんなこんなで、今回、中国人の友人たち(といっても、皆さん、羽振りのいい方々ばかりですが)にも、「すごい」といわれるところまでケチケチ対策をし尽くしたことで、以下のような自信がつきました。
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__”ダウンサイジング引越し”によって達成できたこと
■ 今後のインフレ対策ができた!
人民元も、相当あがりましたので、今後、これまで同様に、ドルに対して、更に、一本調子に上がるとまで心配しなくていいのかもしれませんが、しかし、予算を余裕を持って組むことで、途上国のインフレに対するリスク・ヘッジが多少できました。
■ 元本2,000万の投資資金で、生活が回る!
私の投資は、年間利回り12%になります。今の日本円で2,000万というと、米ドルでは、17万ドルですね。投資元本17万ドルで、中国での生活費が、十二分にカバーできるという計算式を成立させることに成功しました。(170,000×12%=20,400ドル=12万5,000元)
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さすがに、私も、金融資産2,000万しかないわけではありませんが、「自分の持っている資金のパッシブ運用で、生活が成り立つ」ことが、リタイヤの定義ですからね。
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+++++投資家にとっての資本効率方程式++++++
投資リターンが、年率12%の場合、2万ドルで生活できれば、投資元本は、17万ドルでOK。
しかし、3万3,000ドルのリターンを目標とするためには、28万ドルという元本が必要になる!
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資本投下が17万ドルで済むところを、気が緩んで、過剰設備投資をしてしまった結果、11万ドルもの資本追加が必要となった。投資家にとって、これを、無駄と呼ばず、何が無駄なのでしょうか?
株式投資だって、ファンダメンタルズにバリューのある「低コスト経営しているお値打ち会社」を選ぶはず。会社経営を審査する際には、そんな厳しい目を向ける投資家が、自分自身の生活のコストカットは、怠っているとなったら、そんな投資家生活は、本物とはいえないかもしれません。
引越し、特に国際的な転居は、誰にとっても高くつくものと相場は決まっており、子供の学校、家庭教師は、我が家にとっては、それなりに「将来への投資」として戦略的に位置づけた支出ではあったわけですが、それにしても、やはり、住居費中心に、甘かったところがあった、それが2014年現在の私の心境です。
さて、中国の場合は、子供を私立に行かせ、お手伝いさんを使っても、この予算で収められるわけですが、日本や米国であっても、頭を絞れば、生活費200万前後で、普通の家族生活を送る方法は、ありますね。
もちろん、エリアを選んだり、自宅は、学区のいい、小さめのマンションをキャッシュで買ったり(または二世帯で賃借人を同居させたりETC)、教育は公立にしたりといった「その国の事情なりの対策」が必要だと思います。また、東京やNYCなどの大都市圏ははずすといった「実質重視」の生活が、必要になるでしょう。
しかし、こう考えると、「1億円あっても、リタイアできないかも?」「俺は、いつ、仕事をやめられるんだ?」といった悲壮感に浸る必要はないのではないでしょうか。
質素な生活と投資が車の両輪となり、歯車がぴたっとはまると、思いがけないストレス・フリーな生活が、案外早く、実現するのです。
もちろん、そもそもの最初の資本金を捻出するまで、また、子供の大学進学費の手当てや、働けなくなったときの医療費など、誰しも、しなければいけないことはたくさんありますね。しかし、そうした資金の対策をするための貯蓄を実現するためにも、やはり、まずは、節約志向の生活なのです。
しばらく前の記事で書きましたように、年間1,000万稼いでいる方がおいでだったとしても、その方が、所得の10%や15%しか貯蓄されない場合は、年収300万しか稼げていない方と比べて、リタイヤが早くなるわけではありません。
高額所得は、節約額に反映させられない場合は、はっきり言って、リタイヤ・レースという観点からは、まったく無意味なのです。《投資家志願者が、普通の生活をしてはいけないこれだけの理由》
なので、最初は、「えっ」と思っても、投資・リタイヤ資金を作るためには、給与所得の1割2割ではなく、ズバリ3割、高額所得者なら、5割、6割を節約し、人より安い生活費で生活する自信をつける。そのことで、実は、もっと早く、もっと楽に、自由になれるのです。
私たちの場合も周囲を見渡せば、
■ 外人マンションに居住
■ 子供をインターに行かせ
■ 日用品も外資系にこだわり
■ 外食三昧、それも、先進国と同じ値段の洋食ばかり
■ 洋服やおもちゃ、本などは、毎年、母国で買って帰る
■ せっかくの中国だからと、帰省に加えて中国旅行三昧
■ 車も当然購入
といった友人たちがたくさんいます。
中国人の奥さんと結婚し、銀行融資を受けて立派な高級マンションを買い、赤ちゃんを授かったところで失業してしまい、給与の期待水準があまりに高いので、なかなか再就職が決まらず、ぶらぶらしている知り合いも、、、汗
もちろん、あちらはあちらで、私のことを、「社会的地位もない、得体の知れない人」としか認識していない場合もあると、肌で感じます。「シングル・マザーなのに、大変ね。あなた、こんなところで、何をしているの?」と、金髪碧眼のヨーロッパ人の駐在員奥様から、侮蔑?憐憫?の目を向けられたことも。
当然、「あなたのだんなさんと違って、働かなくても遊んでいられるからよ」なんて、言いません。生活のために働く必要はない状況で、投資家として生きていく、こんな素顔が率直にさらせるのは、実は、このブログでだけ。
TO EACH HIS OWN、人生人それぞれ、でございます。そして、この記事を読んでくださったあなたにも、選択の余地がある、誰しも、自分の将来のために、まずは身の回りを見直すことからできることがある、それが、私の一番言いたいことなのです。
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